日本の瓦文化を「衣食住」と掛け合わせて日本と世界へ繋げる
創業107年の瓦屋です。日本において1400年続く瓦文化を日本、世界に発信しています。日本においては主に次世代にKAWARA cultureを再認識してもらえるように「衣食住」x「瓦」をテーマに事業展開しています。本業の屋根工事部、飲食事業部として、カフェ、コーヒースタンドの運営、プロダクト事業部として瓦雑貨ブランドの運営の3部門と、それらを取りまとめしている企画部を合わせた4部門により構成し、瓦文化の再構築を事業の柱としています。
私たちの4つの部門を紹介します。
工事部は地元山梨での屋根施工はもちろん、二条城の本丸改修プロジェクト、日光や鎌倉、東京での瓦プロジェクトに参加。またアメリカを中心とした海外での瓦プロジェクトを行い、現在もニューヨーク、マイアミ、ドバイなどのクライアントと新しいプロジェクトについて打ち合わせを進めています。
プロダクト部門としては2016年にicci KAWARA PRODUCTSをスタート。「icci KAWARA PRODUCTS」は、「日本のヒトカケラを屋根の上からテノヒラの上に」をコンセプトに、瓦の新しい価値を提案する新ブランド。瓦のライフスタイル雑貨を元A BATHING APEのグラフィックデザイナーであり、現在メディアクリエイターとして活躍されているハイロック氏をアートディレクターとして起用し展開しています。
飲食事業としては、開店から10年目のmarimo cafe&diningがあります。色とりどりの瓦が載った店舗では、自家栽培の野菜、地元の野菜を使用したカフェご飯をイートイン、テイクアウト、デリバリーで県内外のお客様にご利用していただいています。
icciの2ndプロジェクトとしてスピンオフしたコーヒープロジェクト、icci KAWARA COFFEE LABOは2019年にオープン。2号店であるicci KAWARA COFFEE SALONが 山梨学院大学との共同プロジェクトとして2022年にオープンしました。スペシャリティコーヒーの他、瓦マグや瓦皿を使用したコンセプトスタンドとして展開し、今後は焙煎へのアプローチも考えています。
これらをデザインやストーリー構成、運営として支えているのが企画部。スタッフのイメージやアイデアの吸い上げ、ストーリー作りとプロジェクトの具現化など経営と現場の連携を図る重要なポジションとして存在しています。
自分にしかできない体験を作り出す。
一ノ瀬瓦工業は職人集団でありクリエイティブチームです。一人一人がプロフェッショナルを目指し、自分にしかできない表現、自分でしか作り出せない体験、それらを求めて来てくれるお客さまに驚きと笑顔を創り出すことを個々のミッションとしています。
笑顔の数だけ自信となり、感動の数だけ成長します。チャレンジすれば失敗がある。そこから多くを学び、仲間とともに成長していきましょう。
日本瓦と日本のデザインの関係。
日本の瓦の歴史は 1400年に及びます。庶民に普及したのは江戸時代中期。「木・紙・土」でできた伝統的な日本建築。高度な技術により耐震性や建築デザインの自由度、表現力を可能にした日本建築ですがとにかく火に弱い。江戸の大火は密集した家屋の一つに火がつくと町全体に及ぶという大災害。だから平穏な暮らしとは火事と無縁であること。そしてその大役を担ったのが「瓦」でした。実は瓦には大切な家屋に住まう大切な人々の平穏な暮らしを祈るという役割が持たされています。その代表的なストーリーが「水」のデザインが多用されていること。金のシャチホコは誰も が知っていますが、なぜ屋根の上にシャチホコが載っているのかはあまり知られていません。実は屋根に水の神を祀ることで、建物を火から守ってもらうという意味が込められています。瓦のデザインはとにかく水のデザインで溢れています。ダイレクトに水と書かれた鬼瓦を始め、雲・波・湧き水など。瓦が並んだ屋根のフォルムさえ寄せては返すさざ波に見えますね。昔から瓦と祈り、デザインと日本人の暮らしにはこうした深い繋がりがあります。
追い求めればこたえはある
生き方、表現の仕方、誰かを笑顔にするやり方は人それぞれ。だから悩みも壁も人それぞれ。でも追い求めれば必ずこたえはある。こたえの先には誰かの笑顔がある。
岡田浩一 一級瓦葺き職人
一枚一枚の瓦を点と捉え、点と点を結んでさまざまな線を創る。瓦葺きとはまさに日本の伝統である瓦をラインアートとして表現する仕事です。
アイテムのチョイスや施工技術など自分自身の表現が可能で、世界に一つしかない瓦屋根を創ることも可能です。
瓦がKAWARAに。
世界に通用する日本の文化です。
茂手木美和子 企画部 一ノ瀬瓦工業アートディレクター
一ノ瀬瓦工業でデザインから企画までさまざまな業務を担当しています。瓦は日本で1400年の歴史があり、まさに普遍的なモノ。瓦のデザインに祈りを込めて生活に密着してきた歴史があり、現代においても重要な役割を果たしていると言えます。この普遍的デザインを祈りとともに踏襲しながら、可能な限りモダニズムに置き換える。この答えのない仕事が私の仕事とも言えます。